はなみずき保育園

ドイツ・デュシマ社の家具ならではの美しさと品格

兵庫県宝塚市にある「はなみずき保育園」は、開園の一年前から、園長の前田幸男先生から相談を受けていました。曰く、新園に置く家具やおもちゃのリストアップをたのみたい、曰く、園庭をどう作り込むか?アドバイスがほしい等々です。

「はなみずき保育園」は知る人ぞ知る、というより、あの有名な「やまぼうし保育園」の姉妹園ですから、私もヘタなアドバイスはできません。

「やまぼうし保育園」は遊び環境が、人的、時間的、空間的、そして物的にも、日本トップクラスの園だと言って過言でない園です。おまけに前田園長は吉本和子先生の義理の息子さんにあたります。

落ち着いた空間構成を作る為に、私はまず各保育室に置く家具類の選択から始めました。机や椅子の他に、役割り遊びやままごと用大型家具などもチョイスし、提案し相談していったのです。

「やまぼうし保育園」同様、とにかく〝美しい保育室〟が最大テーマでした。私が最初にした提案は「全ての家具類を、ドイツ、デュシマ社の製品で統一してはどうか?」というものでした。美しさと品格の点で、デュシマ社を推す事に迷いは全くありませんでした。幸い前田園長にも、この提案を快諾していただく事ができました。

次なる課題は園庭です。あまり広くないことが最大のネックでした。因みに現在の「はなみずき保育園」は第二園庭も出来て、それも作り込んであり、素晴らしい外遊び環境が整っています。開園前のこの時点で、最初に私が提案したことは、横浜の川和保育園を見学して、寺田信太郎園長の話を聞いたらどうか?というものでした。この提案も受け入れて貰えて、前田園長はじめ、保育士(その段階では予定者)も大勢連れての川和保育園見学と相成りました。もちろん、私も毎回同行しました。今では、前田先生は寺田先生の一番弟子のような関係になっています。

園庭用大型遊具は、これも迷う事なくスウェーデン・ハグズ社の製品をお薦めしました。ハグズ社こそ、私が「これしか無い!」と強く言い切る遊具メーカーなのです。ハグズ社の輸入代理店、(株)アネビーのカタログに掲載された既製品ではなく、はなみずきオリジナル遊具プランを、最初からご提案しました。プランは、この道のプロ、アネビー横山氏に依頼。何度目かの改定で、よし、これでいこうという位のプランが出来て、園庭遊具プランも、無事決定したのでした。

最終課題は保育室に置くおもちゃのリストアップです。まぁこれは私・相沢の独壇場です。私が最も得意とする仕事と言えます。あまり時を置かず、0歳児クラス、1歳児クラス、2歳児クラス、3歳~5歳児の縦割りクラス2部屋、一時預かり保育室と、全部で6クラス分の、お薦めおもちゃリストを、完成させました。このリストを元に、前田先生はじめ保育士の皆さんの意見も聞きながら、最終決定案が完成致しました。

遊具やおもちゃのリストアップをするのと並行して、保育士の皆さんに向けた「遊び」「おもちゃ」「環境」などといったテーマでの、園内研修をさせていただいたりも致しました。

質、量ともに、大きな仕事で、たいへんな事も多々ありましたが、同様に楽しい事もたくさんの仕事でもありました。写真は「はなみずき保育園」の内覧会の時のものです。〝美しい保育環境〟というテーマに100%合致しているのではないか、と自負しております。もちろん、保育士の皆さんの装飾センスが光っている事は言うまでもありませんけれど・・・・。

(相沢)